山崎製パン下請法違反にみる企業分析(毎日より)

山崎製パンに公取委勧告 (毎日)

山崎製パンが下請法に違反し、公正取引委員会から再発防止勧告を受けたという記事。

直近決算の経常利益が370億円の企業にとって、4600万円の代金減額はセコ過ぎると思いますが。

山崎製パン(東京)がコンビニ「デイリーヤマザキ」で販売する商品の製造を委託した各地の下請け業者10社に対し、代金から総額約4600万円を不当に減額したのは下請法違反に当たるとして、公正取引委員会は10日、再発防止を勧告した。

公取委によると、山崎製パンは2014年2月~17年1月、コンビニで売る弁当や麺類などを納入する10社に対し、代金から協賛金や客にサービスで渡す箸代などの名目の金を差し引いていた。」

公取委山崎製パンもそれぞれ情報を公開しています。

山崎製パン株式会社に対する勧告について (公正取引委員会)

下請代金支払遅延等防止法に関する勧告について (山崎製パン PDF資料) 

仕入値引、割戻等で処理していたのでしょうが、典型的な下請法違反であり、内部のチェックが甘かったのでしょう。

転職と給与の関係性

転職は、応募者と採用企業で意味合いが異なると思います。

採用企業にとって、転職の本質は、単に人材の流動化、投資の効率化にあると思います。

採用企業の思いが、そもそも効率化にある為、応募側として考えてしまいがちな栄転、給与アップは高い壁と見るべきです。

転職市場は、どちらかと言えば第2新卒・管理職の採用市場というのが実態に近いと思います。

余り経験のない内に転職活動を焦ると、知らない間に第2新卒扱いで転職することになるかもしれません。

企業からすれば、まずは実務経験年数に応じた「妥当な」給与で採用したいでしょう。

例外はあるにせよ、転職市場も、給与面でみれば年功序列ということでしょうか。

ソフトバンク純利益1兆円超えにみる企業分析

ソフトバンク、初の純利益1兆円超え (朝日)

ソフトバンクが日本企業で3例目となる純利益1兆円超えとの記事。

子会社株式(スーパーセル、アリババ)売却益の発生、売却に伴う税金負債の取崩が主要因です。

本質的には、これら一時的な要因を除いて業績を考えることが必要と思います。

ソフトバンク決算短信でも、スーパーセルを除いた継続事業ベースでの利益も明示しています。

平成29年3月期決算短信 (PDF資料)

金融商品デリバティブに係る評価損の影響でしょうか、 法人税等の調整、非継続事業の利益を除いた税引前利益が前年割れしていることが気になります。

(富士フイルムHD決算遅延)就活・転職に企業決算情報が重要なわけ

富士ゼロックスに会計処理の闇 (日経ビジネス)

就活・転職活動を行うにあたり注視すべき情報に決算情報があります。

会計数値をなおざりにする会社は、公になるかどうか別に、問題を抱えることになると思います。

決算は会計監査人による監査手続きを経て発表されるもので、決算発表が円滑でない場合会社が正常に機能していない可能性があるからです。

すぐに収束すれば問題ないと思いますが、東芝のように、問題が問題を呼ぶ可能性もあります。

富士ゼロックスNZの場合、リース契約の内容に不備があり、計上債権分の入金が見込めない(売上の過剰計上)状況から決算発表を延期しています。

決算発表の延期に関するお知らせ (PDF資料)

通常であれば、法務部局による契約書のリーガルチェック、経理部門の回収管理の中で判明しそうですが。

海外子会社ということで、統制が行き届いていなかったのでしょう。

東芝監査法人交代 太陽のチャンスと責務

東芝の公認監査法人に太陽が有力視されているとの記事。

東芝、監査法人を変更へ 17年度から、「太陽」が有力

(朝日)

(記事より引用)

東芝は2017年度の決算の監査で、現任のPwCあらた監査法人を変更する方針を固めた。16年度決算までは、あらたが担う方向。あらたとの対立から16年度決算についても変更の可能性を探ったが、すぐには後任が見つからなかった。後任は準大手の太陽監査法人が有力視されている。」

(記事より引用終わり)

まだ決定ではありませんが、太陽・太陽で働く公認会計士にとって、大きなチャンスとなりそうです。

今回の交代はあらたから適正意見を引き出せなかったことによるものです。

どんな背景があるにせよ、責務として、太陽にも毅然、淡々と監査手続を実施してほしいものです。

経理に求められる意識 独立性

日々の業務に忙殺されていると忘れてしまいがちですが。

経理の業務を遂行する上で意識すべき本質は、独立性と思います。

他部門との連携は言うまでもなく重要ですが、馴れ合い、無用な融通は不要です。

転職にあたり、スキルや資格は詳細に語られても、意識レベルに焦点があたることは少ないと思います。

東芝の会計不祥事や混乱に代表されるように、経理が単なる資料作成屋になってしまうことは避けなければなりません。

ちなみに公認会計士には独立性の指針があります。

独立性に関する指針 (公認会計士協会 PDF資料)

企業の経理と監査人たる公認会計士は異なりますが、企業の経理にも会社を無用な不正、不祥事から守ることが本質的に求められていると思います。

同時に、会社として経理の独立性を確保するよう、環境を整備することも求められていると思います。

あおぞら銀行 上智大構内移転による就活への影響(SankeiBizより)

あおぞら銀行が学校法人構内の新築物件に移転する予定との記事。

本質的には採用活動上のメリットも加味されていると思います。

あおぞら銀行、上智大キャンパス内に本店引越

引越先のソフィアタワーは三井不動産が手がけ、2017年1月に竣工した新築物件です。

立地の利便性、大学との共同研究によるCS向上、入居物件のBCP対策が利点として言われています。

人事部門としては、学生・就活の動向を察知しやすく、柔軟に動け、活動経費も抑えられるでしょう。

学生にとっても、身近な存在として行員の業務実態が分かりやすくなるのでは。